子供を育てることは大変な事だと思います。
最近は男性の育児への参加が昔よりは増えてきたとはいえ、
依然として女性の負担が多いという現実は否定できないと思います。
中には男性同士、女性同士といった新しい形の家族や、
父親もしくは母親のみのご家庭もあると思います。
様々な家族の形がありますが、育児が大変だ、という事実は、
程度の差こそ存在しますが、どのご家族でも同じ事だと思っています。
今日は家族の形に関係なく、
「育児そのもののストレスといかに向き合うか」という点に関して
現在育児真っ最中の精神科専門医と女医ヨガインストラクターが
我が家ではどうしているかといった
具体的なアドバイスも交えながら考えていきたいと思います。
早速ですが、
一緒に答えの無い問題を考えていきましょう。
大切なのは、
同じような事を日本中、世界中の人が悩んでいるという事を知ることだと思います。
独りで抱え込まないようにしましょう。
目次
赤ちゃんはかわいいけど、そうは思えないときがある。これって私がいけない親なの?
これは私たち夫婦に一人目の子供が生まれた時に、
私と妻がお互い言葉にはしませんが、非常に感じていたことです。
もの凄い罪悪感を日々抱えていました。
今でこそ子育てにもある程度余裕ができ、二人目の子供に対しては、
一人目に比べていい意味でいい加減になったりしていますが、当初は酷いものでした。
「子育てとは、こうでなければならない」といった思いが強く、
その理想と現実がずれてしまうたびに激しく葛藤する事が多々ありました。
そういった罪悪感は現在は当初よりも相当少なくなりました。
それは私たち夫婦が思っていた
「こうでなければならない」というものの多くが日本以外の国では全くやられていなかった点をたくさん目にしたからです。
そして、
人の家と自分の家を比べることを止めたからです。
例えば、離乳食一つにしても、重湯がなんちゃらでその次は、と本に様々書いてありますね。
えぇ、読みました。 それこそ読み漁りました。
そして実践してきましたが、
それって、世界共通の方法では全くないんですよね。
フランスはニンジンから始めるのが一般的だったり、
バングラデシュは結構早い段階から辛い物食べさせたり、
こうした知識の積み重ねが、自分たちの縛りをほどいていってくれました🤗
そして、人と比較をしないことで
まだあれが出来ていない、
これが足りない、
と出来ない点にばかり目が行くことから、
出来るようになったこと、により目が行くようになり
成長の過程が楽しめるようになりました🤗。
他人を基準にした物差しを通じて我が子を見るのではなく、我が子自身の成長をみて、楽しんでいく姿勢
これがとても大切な事だと思っています。
それでも、
・何回注意しても聞いてくれない時
・良かれと思ってやっているのにそれを分かってくれない時
・静かにして欲しい時に限ってそうしてくれない時
・何を言っても「嫌」のイヤイヤ期の時
こうした際には、ストレスが非常にたまります。 やばかったですょ、、、😭
そしてそのストレスを子供にぶつけてしまい、
その後に非常に自己嫌悪に悩むこと多々でした。
しかも育児って周囲から、あーだの、こーだの言われるので
時にそうした善意からくる周囲のアドバイスが非常に心に深く突き刺さったりします😖
あれこれと段取りしながら過ごしていると、子供が泣いているのを少しあやすのが遅れたりすることも皆さんあると思います。
そういったときに、「子供が泣いているのに、可哀そう」なんて言われるもんなら
一瞬にして全身の血が煮えたぎるわけですよ、、、、😡
皆さんも同じような経験があると思います。
冷静に考えれば、大した問題ではないのですが、
日々子育てという戦場で過ごしているとなんでこんなことが?
っていう些細な事がとてもずっしりとダメージを与えたりしますよね、、、、😖😖
今いろいろと昔の事を振り返ってみてますが、あまり記憶が無いというか、
苦しい事に蓋をしてしまっている感じなのでしょうか??🙄
それがもう少し経つと、
「あの頃は大変だったけど楽しかった」、とか言うようになって、
更に年を取ると
人んちの子育てに口出すようになって、
そして歴史は繰り返していくのでしょうか、、、、気をつけないといけませんね😅😅
我が家では、
赤ちゃんのは小さいとはいえ自分とは別の人格なので、思うようにならないのが当たり前
と悟りの境地に至る事にしました。
ある種の前向きな諦めです。
諦観、とまでは言いませんが
ストレスや怒りの原因を考えた際に、
自然と自分の思うように相手を動かそうとしていて、
その意図を相手が組まない事を不快に感じていることは良くあります。
ですから、
別の人格なので、思うようにはならない、と考えるように日々努力しています。
でもね、こうは言いながら、
毎日
「しまじろう、しまじろう」100回も200回もうるさいから、
しまじろうの全身の毛が抜けるくらい怒り狂う毎日ですわょ、、、オホホ😅😅
悟るのってむつかしいですね。
大きな声を出して叱る事は、体罰と同じくらい子供にとっては悪影響である、という発達心理学の文献があります。(数年前にかなり話題になりました)
これは13歳くらいの子たちを対象にしたものなのでそのまま幼少期に当てはめられるかは正直疑問ですが、
大きな声で子供を叱っていると、そのマネをふとした瞬間にこっちにしてくることがあるので、
気をつけないといけないな、と思っています。
「言う事聞かないと、大変よ!😝」と子供からマネされて言われると凹みます。
いつも笑顔でいたいのにそうなれない私は悪い親なの?
そんなことありませんよ😀。
子供を愛する皆さんは、子供にとってはかけがえのない存在です。
ただ、親になるのもある日突然の事なので、準備が完璧じゃないだけ、
そう私たちは考えるようにしています。
ちょっと前にyoutubeで見たんですけど、
赤ちゃんが一歳になるときにママもママ歴一歳なのでお祝いされる、というもので
非常に泣けました。
探したらありました。パンパースの公式チャンネルです。
これを見て以来、
子供と一緒に自分たちも成長していっている
という気持ちが非常に強くなっていきました。
ママもパパも失敗することがある。だって、まだまだ新米ですから。
と日々自分を励ましています。
皆さんと一緒に成長出来たらいいな、と思っています。
是非リンクの動画見てみて下さい。泣けますよ。
パートナーにきつく当たってしまうのはどうしたらいいの?
そろそろ少し真面目な内容を書いていかないといけませんね。
例えば、
妻「○○で大変なのに、それをあなたは全然わかってくれない!!」
夫「俺だって大変なんだよ!!」
というよくある夫婦喧嘩はどうしたらいいでしょうか?
お互いの理解を深めて、、、とか
相手を思いやって、、とか
勿論そういった事は大事な事なのですが、
その前に夫婦(パートナー間)でわかっておかないといけないのは
あなたの大変と私の大変は同じではない
という事実です。
は?
って感じでしょうか。
例えば、
はじめてのおつかい、というテレビ番組が成立するのは、
あれくらいの年齢の子供たちが独りで買い物に行くことが大変だからです。
あれを我々がやったとしても
ただのおっさん(おばさん)の買い物😑😑
ってだけで大変でもなんでも無いです。
一方で、あの年齢の子たちと同じように一日中
全力で遊ばないといけない、となると
子供達にとっては全く大変でも何でもないですが、
我々にとっては苦行でしょう😅
同様に夫婦(パートナー)の間でも
自分から見て大変そうに見えない事でも
相手は非常に負担を感じているのかもしれない
という視点は絶対に持ちましょう。
この視点を持ったうえで、相手の事を思いやるとなお良いと思います。
大変さの物差しが極めて個人差が大きいという視点がないと、
話がかみ合わないので、
それが余計な喧嘩につながってしまうと思います。
更に、自分の負担を相手に伝える時に、
「私がこれだけ頑張っているのに、あなたは、、」と
相手を責めるような論調で話すことはオススメできません。
それは相手を批判する行為になるので、聞いた相手が身構えることになり
結局上げ足の取り合いや、お互いに非難しあう事につながってしまいます。
- 自分がいっぱいいっぱいである事
- 助けが欲しい事
を伝えるようにしましょう。
そうした際に相手が「俺(私)だって大変なのよ!」と切り替えしてくるようであれば、
そこで喧嘩を始めない方が良い、と私は考えています。
結局は相手を変えるよりも自分が変わる方が早いので、
自分のストレスマネージメントを積極的に行うほうが即効性がある、と考えています。
たまったストレスをどう発散させたらいいの?
皆さんがストレスを発散する方法はいろいろあると思います。
運動する、食べる、愚痴を言う、ただおしゃべりする、
さまざまですね。
最近は「旦那デスブログ」😱というものがあるようで、恐ろしい時代になりました。
お金をかけない方法
小さい子供と一緒の生活をする中で、必然的に出来ることは限られてきます。
当然あまりお金も自分にはかけられないですね。
ですから
①家で出来て
②お金かからず
③時間もそんなにかからない
という項目を満たすもので何かストレス発散できるものが無いかというと
瞑想とヨガ
がお勧めです。
ヨガの経験が全くない人も大丈夫ですよ!🤗
今はいい時代になりました。
youtubeにヨガインストラクターが山のようにいます。
中でも初心者にオススメはAdrieneというヨガインストラクターの
初心者にも優しいヨガメニューがたくさんありますよ!
同時に英語も勉強出来て、とても良いと思います。
英語が苦手な方は?
待っててくださいね。
イクメン精神科と女医ヨガインストラクターが近々youtubeで初心者やシニア向けの
ヨガを配信予定です
少しお金をかけても良ければ
多少お金をかけても良い、という恵まれた状況であれば
ベビーシッターを雇ってみましょう💰。
そして、独りになれる時間(me time)を持ちましょう。
何をするかはあなた次第です。
ただ、ぼーっと散歩するだけでもよし、
カフェにいってコーヒーを飲むでもよし
大切なことは、
「短い時間でも自分のペースでコントロールできる時間を持つ」
ことです。
夫婦で外出するのもいいかもしれません。
外国の人はこの辺日本よりも上手で
ベビーシッターを雇って夫婦で外食したり、映画を見たりして
me-timeや夫婦の時間をとるようにしていると思います。
まとめ
●子育てはこうでなければならない、こうなるべき、という考えは捨てましょう
●我が子とはいえ、別の人格です。親の思い通りにはならない、と理解しましょう。
●大きな声で叱ったり、叩いたりすることは有効な手段では無い、と言われています。
●妻、夫に対してストレスをぶつける事は避けましょう
●自分の大変さとパートナーの大変さは同じではありません。比べられないものを比べることはやめましょう。
●パートナーを変えていく前に、自分のストレスマネージメントに注力しましょう。
●ヨガや瞑想、そしてちょっとお金をかけてme-timeを持ってみましょう
●時には子供をおいて、夫婦で外出してみましょう。
我が家では、「子育ては、こうでなければならない」という縛りから可能な限り開放されたい、と思っています。
その都度様々な葛藤がありますが、細かいルールに悩むくらいならその時間を子供と遊んだり、子供を愛してあげる時間に充てたいと思っています。
愛しているからこそ、いかに手を抜くかという視点で日々さぼっています!
<参考文献>
- Wang M-T, Kenny S. Longitudinal Links between Fathers’ and Mothers’ Harsh Verbal Discipline and Adolescents’ Conduct Problems and Depressive Symptoms. Child development. 2014;85(3):908-923. doi:10.1111/cdev.12143.